STORY
第11話集結のストリームライン!
全国大会出場を果たした渚と怜は岩鳶高校水泳部一同と共に会場のある東京を訪れる。
真琴と合流した一同は、遙が応援に来られないことに寂しさを拭いきれずにいた。
怜はそんな皆を励ますように意気込むが……。
初めて個人で挑む全国大会。緊張の高まる怜は、まさに心ここにあらず、という状態だった。
怜を心配する渚。そんな中、ある奇跡的な出会いが怜の緊張を解きほぐす。
「信じて、ぶつかれ!!」
──旭と小学生以来の再会を果たした怜。
考えすぎていた怜の心に旭の真っすぐな言葉が力強く響く。
強張っていた怜の表情は、いつの間にか笑顔に変わっていた。
スターティングブロックに臨む怜。
すると、観客席から自分の名前が呼ばれていることに気づく。
振り返ると、真剣な眼差しで微笑む遙の姿がそこにあった。
「僕の渾身のバッタをごらんにいれようじゃありませんか!」
──渚や高校の仲間たち、旭、真琴、そして、遙。
それぞれの絆に背を押され、怜は本来の自分を取り戻した。その怜の姿は渚にも届く。
二人は全身全霊を尽くして高校最後の夏を泳ぎ切る。
絵コンテ・演出:石立太一脚本:横谷昌宏作画監督:丸子達就・丸木宣明
WEBエンドカード
スタッフコメント
絵コンテ・演出:石立太一

第11話で大切にしたかった「一推し!」シーンを教えてください。

やはりラストの遙と凛のところです。
岩鳶も鮫柄もなく、今までの絆をこれからに。
これからも繋いでいくという男の決意を見せるところです。

演出時に印象的だった出来事、エピソードを教えてください。

この作品としては久しぶり(?)に背景動画(背景の部分もセルとして描いて動かす)にチャレンジしています。原画スタッフ、仕上げスタッフ、最終的には撮影スタッフにも大変頑張って頂きました。

作画監督:丸子達就

第11話で上手くいった、楽しかった、大変だった等の印象的だったカット(シーン)を教えてください。

11話はキャラクター同士の絆が「繋がっていく」ことが強調されていました。
特に大会後のラストシーンでは先輩から後輩へとしっかりバトンが引き繋がれ、
怜と渚も未来へと向かっていく気持ちの変化が表れていましたし、
後輩たちからパワーを貰って全日本選抜に臨む遙と凛など、
色んな絆が繋がっていくとても印象的なシーンになっていたと思います。
そして話数全体を通して怜と渚がしっかりと成長しているということを
作画で繊細に表現するために全力を注ぎました。
大変でしたが、二人の集大成を描く事が出来たのはとても嬉しかったです。

3D美術:鵜ノ口穣二

第11話での3D美術のポイント、押さえておきたい見どころを教えてください。

本編物語もいよいよ大詰めです。
「Free!DF」は「Free!」シリーズの中では最もたくさんのプールの3DCG背景を作成したシリーズでした。どれも思い出深い競泳場ばかりでしたが、プールの形はルールが決まっていますので泳ぎだすとどうしてもどれも似てしまいます。ですので、個別に特徴を出すのに色々と工夫が必要でした。
11話の裏話としては、3DCGの作成は見えないところは省略して作るのがコツでして、プールの「水中部分だけ」を3DCGの背景にする場合もあるのです。
しかし今回、3D美術の私が言うのも変なのですが、11話の演出スタッフから「秘密」のこだわりを指示頂きました。いつもならCGを使用するようなカットで、CGはちょっと一息置いて、動画による風景の動きを作画。いわゆる「背景動画」を水泳シーンに盛り込みたいとの事でした。これは楽しみですね。
ぜひ何度も本編を鑑賞して確認してみてください!